こんばんは。
この時期は確定申告で個人の事業主様とお話しする機会を多く頂いています。
その際に損益分岐点売上高の考え方についての質問を何度か頂いたので、今回は損益分岐点についてのお話です。
損益分岐点売上高とは利益が0円、つまり儲けがトントンになる売上高です。
損益分岐点の計算の為に、まず費用のうち売上に応じて変動する費用と、売上高に関係なく絶対に発生する費用とに分けます。ここで前者を変動費、後者を固定費といいます。
売上から変動費を引いた金額を限界利益(粗利益)といい、固定費をこの粗利益の割合(粗利益率)で割ることで損益分岐点売上高が計算できます。
例えば、うどん屋さんで1杯500円の月見うどんを販売している場合で、うどんつゆやうどん玉等の変動費の値段が200円とすると粗利益は300円、粗利益率は60%になります。
家賃等の固定費が月45万かかる場合
- 1か月の損益分岐点売上高 = 45万 ÷ 60% = 75万 となります。
ここで個人事業主さんの場合は注意です!
個人事業の場合は自分への給料は費用に入っていない為、儲けが0円ではただ働きになってしまいます。
つまり上の損益分岐点の計算の際、固定費に自分の給料を足して計算すると目標の売上が計算できます。
先程の例で毎月に自分の給料を20万取りたい場合、固定費を45万+20万=65万にして
- 1か月の損益分岐点売上高 = 65万 ÷ 60% = 108万
これだけの売上が稼げれば満足いく経営をしていることになると考えられます。
経営者の皆様は、売上については日々意識をされているかと思いますが、変動費・固定費といった経費面までもしっかりと意識して経営されることが肝要です。
確定申告の時期、税金の計算だけでなく、経営の見直しをしてみませんか。