皆様
相変わらず暑いですね。まだまだ8月に入ったところなので、当分この暑さが続くと思うとゾッとっしますね。
さて今回は、前回の続きで”資金繰り”に悪影響を及ぼす「過剰在庫」についてです。
たまに勘違いをされる方がおられますが、「在庫」は基本的に経費になりません。
会社の利益を計算する際には、売上から、その売上の基となる原価を引いて計算します。
つまり、売れていない在庫は原価にならないので、売却されるまで経費にはなりません。
物が売れて手元資金が増えたので、その資金をどんどん新たな商品の仕入れに回していく。
すると、決算を迎えた時に売れていない在庫は経費にならないので、お金は無いけど決算上の利益は出てしまう事になります。
利益が出れば税金が発生しますので納税資金が必要です。
ただでさえ、資金繰りが苦しい中で納税資金も準備しなければいけなくなると大変です。
これが行き過ぎると黒字倒産になる場合もあります。
過剰な在庫を抱えるということは、運転資金が眠ってしまう事を十分に頭に入れておくことが必要です。
売上を伸ばすためには、色々な商品を仕入れて、お客様のニーズに対応していくのは大切ですが、過剰な仕入れは経営を圧迫することになります。
また過剰在庫が不良在庫になり、売れない商品を抱えてしまう恐れもあります。
不良在庫は、商品が陳腐化する事だけでなく、保管のための場所や費用が掛かるリスクをはらんでいます。
在庫による資金繰りの悪化をまねかない為に、
① 過剰な仕入には注意し、常に資金繰りを意識する。
② 不良在庫にならないよう、ある程度の値引き等も考慮して在庫管理を行う。
事を常に頭に入れて経営することが大事です。