浅井さんとの付き合いは、彼が独立する前の2008年から始まりました。あるとき、私が20年も抱えていたある悩みを、ふと浅井さんに打ち明けたことがあります。それまでも、他人に相談したことはあったけれど、解決には至りませんでした。ところが、浅井さんはこちらの求めている最も重要なポイントを的確に押さえて、ストレートな助言をくれたんです。「なるほど、それは正しい」と思える合理性があって、長年の懸念事項があっさり解決してしまいました。このとき、いい税理士さんに出会えたと思いましたね。
月1回、浅井さんが定期訪問してくれる日を毎月楽しみに待っているんですよ。浅井さんが「何でも話してくださいね」と言うものだから、お言葉に甘えて好き勝手にしゃべらせてもらっています。でも、これまでも経営のヒントが浮かんだり、考えがまとまったのは、たいてい浅井さんとの雑談中。浅井さんも、私との会話からニーズや必要な情報をつかんでいるみたいですよ。さまざまな情報提供が浅井さんの役割、判断・決定するのが私の役割。それを浅井さんはよくわかっていますね。
なじみの店にごはんを食べに連れて行ったり、時には休日に浅井さんをうちに招待したり、仲良くさせていただいています。それでも、必要に応じてキリッとした税理士の表情を見せてくれますよ。
たとえば、浅井さんはいつも「社長、目標を持ってくださいね」と言う。目標設定といっても数字を細かく分析するのではなく、経営者としての目標を立ててくださいと言うんです。例によって、浅井さんとの雑談の中で目標を設定し、おかげさまで前年は無事に目標を達成しました。目標を持つことで問題意識も強くなったから、やっぱり彼の言うことを聞いておいて良かったと思いますよ。
それから浅井さんは、税理士の立場としてぶれがありませんね。私が受け持つ商売の部分と、税理士として関わる部分の線引きを、いつもきちんと分けていますね。
これからの浅井さんに期待していることが、大きく2つあります。当社の仕事は、衣類のお直しです。ファッション業界の中では縁の下の力持ちのような存在で、経営者としては事業の拡大というよりも、満足のいく仕事をしたいという希望を持っています。そのような会社として発展を続けるためにサポートをしていただきたいというのが1つです。
2つ目に、いずれ当社の経営者が代わっても、浅井さんには必ず来ていただきたいということです。なぜなら、当社の基本姿勢を知り尽くしているのは誰よりも浅井さんだからです。もし、後任の経営者が違う方向を向いてしまったら、そっと注意をしてやってください。
こんなことまでお願いできるのは、やっぱり浅井さんが信頼のできる税理士だからでしょうね。